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ジャパンキャンピングカーショー2016レビュー(2)
国産キャブコンと競合する輸入キャブコン


前回、輸入キャブコンはコンパクトになって選択肢に入るようになってきたが、価格面でまだまだ国産キャブコンと直接競合しないと書いた。
確かに、大手欧州ビルダーのモデルでは、まだまだ価格差がある。

しかし、デスレフ翼下のサンライト、あるいはアドリアモービル翼下のサンリビングといった、セカンドブランドモデルが徐々に投入され、国産キャブコンと対抗できる価格付けがされつつある。

例えば、サンライトT60(全長5980mm)は780万円(税別:以下同)、サンリビングのリドS35SP(同5999mm)は760万円、リドA35SP(同5990mm:写真下)は777万円である。


これらのモデルは、ファーストブランドの流れを持ちながら、コストダウンを図った作りで、例えば、ファーストブランドのデュカトは3.0Lだが、セカンドブランドでは2.3Lとなる。

しかし、洗練された欧州のインテリアはファーストブランドと変わりないし、装備もそれほど違うわけでもない。
比較的お得に欧州車のテイストを楽しめるわけである。

そして、ジャパンキャンピングカーショー2016では、新たにもう一つのモデルが加わった。
エースキャラバンズのエース565である。
エースキャラバンズはスペインのビルダーで、セカンドブランドではないが、ハイマーやデスレフ、アドリアモービルと言ったビルダーと比べると規模は小さい。
日本には、小型のトレーラーが先行して輸入されていたので、ご存知の方もおられよう。


エース565は、デュカトの2.3Lをベース車に使用し、全長5780mmで、675万円。
タイプがAとBの2タイプあり、Aは常設2段ベッド、Bはハイマウントダブルベッド仕様となっている。
カセットトイレ、温水シャワーも標準装備で、そしてまさかの電動プルダウンベッド標準装備。

更に高く評価できるのが、右ハンドル、左エントランスが標準となっていること。
左側通行の日本では、左エントランスは使いやすい上に、安全にも大きく貢献する。
高温多湿の日本では必需品となりつある家庭用セパレートエアコンもオプションで装着可能。


実は、この565(全長5780mm)というサイズは本国のラインアップには無いし、左エントランスもラインアップされていない。
これは、販売を担当するフジカーズジャパンが交渉の末、エースキャラバンズに日本仕様として作らせたもの。
日本マーケットへ進出する本気度が分かる。

この価格帯の国産キャブコンと言えば、カムロードベースの中堅モデル、あるいは、数は少ないがハイエースベースのモデルもある。
国産キャブコンでは500万円台のモデルも多くあるので、675万円という価格は決して安価な部類には入らないが、中の上クラスとはバッティングする。

国産車のベース車は、カムロードは2.0Lガソリンか3.0Lターボディーゼルを選択でき、ディーゼルの場合は2.3Lのデュカトに勝る。
またデュカトには4WDが無いのも弱点のひとつ。
しかし、商用車のイメージが薄いデュカトは魅力的ではある。

この価格帯でデュカトベースの欧州車が手に入るとなると、今まで棲み分けされていたスタンダードキャブコンマーケットは今後かなり面白くなるだろう。

前の記事:
ジャパンキャンピングカーショー2016レビュー(1)コンパクト化する輸入モーターホーム








2016.2.21




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